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梅雨の時期、だから太陽の話を その2

梅雨の時期、野菜たちは光合成があまりできず、自身の栄養となる「炭水化物(CH₂O)」の生産量が少なくなります。

「炭水化物」の生産量が減ることは、野菜の成長を遅らせ、虫や病害虫に対する抵抗力の低下にもつながり、それが長く続けば、生産量の減少にもつながります。

しかし有機栽培では、雨天や曇りによる光合成量の低下が続いても、慣行農法より野菜の生育停滞を遅らせることが可能になります。
つまり、長い天候不順で農作物が不作の年でも、有機栽培では収穫量の減少が少なく、天候の悪影響を受けにくいのです。
110528ブログ カエル

その理由の一つは有機栽培で使われる「肥料」にあります。

有機栽培で使われる「ボカシ」や「堆肥」などの肥料は、微生物の働きで「水溶性の炭水化物」が豊富に含まれており、それが根から吸収されることで、野菜の光合成を補っているからです。

110528 ブログ ミツバチ

「水溶性の炭水化物」とは、私たちが「アミノ酸」とよんでいるものです。

私たちの身近にあるアミノ酸は、味噌や醤油等の発酵食品。
味噌・醤油のアミノ酸は、大豆の炭水化物を、麹菌や酵母菌の働きで、固体から液体へと変化させたものです。

その「アミノ酸」の分子式は「CHO-NH₂」。

野菜たちはこの「アミノ酸」を根から吸収することで、光合成とは別ルートで「炭水化物(CHO)」を体内に蓄積できるのです

天気が悪く、光合成が思うようにできなくても、根から「炭水化物」を供給できるので、有機栽培は天候不順に強いのです。


逆に天気が好天のときは、「アミノ酸」を肥料に使うと非常に生育が良くなります。

光合成でできる「炭水化物」と、根から吸い上げる「炭水化物」で、野菜の栄養価や糖度が上がり、骨格となるセルロースも頑丈になるため、病害虫に対する抵抗力が上がるからです。
太陽と植物

有機栽培は病害虫に弱く、収量が少なく安定しない、と言われることがありますが、上手く発酵しているボカシ肥料や堆肥を使っていれば、有機栽培は決して化学肥料や農薬を使用する慣行農業に引けをとりません。

それどころか味も良く、収量は多く、栄養価も高く、病害虫に強いという、いいことづくめの栽培法を確立するのに最も近い位置にあるのがこの「アミノ酸」を利用した農法なのです。

全国には、実際にその条件をすべて達成している農家もいらっしゃいます。
当農園も早くその方たちに追いつき、健全な農業の普及と、環境保全、そして人が健康に生きるための、正しい「食」の在り方について、少しでも世の中の役に立ちたいと思っています。

110528 ブログ野菜


参考文献:小祝政明著『有機栽培の基礎と実際』2005年3月農文協発行
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プロフィール

オオバヤシカズヒロ

Author:オオバヤシカズヒロ
岡山の県北、鏡野町にある大林農園のブログです。

栽培品目は ジャガイモ、ニンジン、サツマイモなどの根菜を中心に、夏はマクワウリ、秋・冬は食用ホオズキなどの変わった作物も栽培しています。

安全で栄養価が高く、そして美味しい野菜作りを、植物生理と土壌科学の視点から追求しています。

また野菜だけではなく、そのほか様々な食品を通じて、人が健康であるためには何が大切なのかを探求しています。

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