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畑にミネラルを入れると

先日の続き

週末は多忙な二日間でした。

昨日土曜日は、隣の真庭市で開かれた有機農業セミナーに参加し、今日は、朝から自家米用の田植えをしました。

田植えの様子は明日UPする予定で、まずは、先日、中途半端に終わっていたキュウリの葉の秘密からご紹介いたします。


先日、ブログで紹介した当農園のキュウリ。植えたばかりのころはウリハムシの標的だったものが、一週間で大きく様子が変わった話をご紹介しました。↓↓↓
110610キュウリ3
(最初に出ていた下の葉が虫被害を受け、後から出た上の葉は全く被害がない)

先日はこれを「光合成」能力が上昇したため、と解説しましたが、まずはその「光合成」についてお話いたします。


確か習った光合成・・・

中学校の生物の時間で

『植物はどの器官で「光合成」を行っているか?』

という質問がテストであったのを覚えておられる方も多いと思います。

あっさりと答えを言ってしまいますが、正解は「葉緑素」。

植物は葉緑素で太陽の光エネルギーを利用し、水と二酸化炭素を合成。そして炭水化物と酸素を作り出す。これが中学校のときにならった植物の最も基本的な生体反応です。

つまり植物は「葉緑素」がないと「光合成」ができず、細胞やセルロース作りに使われる「炭水化物」を作り出せないのです。
110612ミドリ
(読んで字のごとく、葉の緑の素 =「葉緑素」)

そしてその葉緑素の中心には、常にミネラルがあります。

ミネラルがないと「葉緑素」は正常に作用せず、欠乏すると葉の緑が薄くなり、やがて黄色っぽく、色が抜けたような感じになります。

その葉緑素の働きに大きく関係しているミネラルが、マグネシウム・鉄・マンガン・銅などの微量ミネラル
この微量ミネラルを土に入れ、植物に吸わせることで、野菜の「光合成能力」がUPするのです
110612ミネラル
(ミネラルの働きについては、主にこの二冊から学びました ※ブログ最後に参考文献で紹介)


ミネラルを含んでいるもの


葉緑素を作るのに大切なミネラルをどのようにして畑に入れるのかは、いくつか方法があります。

最近はホームセンターで液肥のミネラル肥料も販売していますが、当農園が使用しているのは粒状、あるいは粉状の肥料。

カルシウム(石灰)がメインですが、海の微量要素を取り入れたいならこういったものがおススメです↓↓↓
110612カキ殻
(カキ殻石灰  カルシウムだけでなく、海の微量要素が豊富に含まれる)

また、ミネラルを豊富に含んだ海藻を粉末加工したものや、豆腐作りにも使われる海水の「にがり」も肥料として非常に有効です。

「にがり」は塩化マグネシウムのことで、「苦土」肥料のことです。

「苦土」=マグネシウムは、葉緑素の中心をなすもっとも重要なミネラルの一つ。
「苦土」は、土壌分析をしていてもかなり減りが激しく、微量要素ではなく、多量要素的なイメージがあります。

土壌中の減りが激しいということは、植物がそれだけ吸収しているということなので、当農園ではキュウリやナスなどの長期取りの作物は、定期的に苦土の追肥を行っています


肥料の形でやる以外では、川のミネラルを活かします。

河原や土手に生えている葦(よし)などの川草を切り取り、堆肥を作ったり、有機物マルチとして活用しても、ミネラルを畑に供給できます。

川の水は、長い時間をかけて山から染みだしてきているので、土壌中のミネラル成分が溶け出し、当然、川草もそのミネラルを吸収して育っているからです。
110612川
(湧水、そして川の水はミネラルが豊富 川岸の草を有効活用して微量ミネラルを供給)

九州では川岸におい茂っていた葦で堆肥を作り、「食のノーベル賞」と呼ばれる「スローフードアワー」という賞を受賞された農家の方もいらっしゃいます。

川草である葦の農業への活用は、まだまだこれから広がりを見せていくかもしれません。



ミネラルを畑に投入することで、野菜の生育は大きく変わります。

冒頭のキュウリはその良い例の一つですが、ミネラルを施肥することで、その他にも大小さまざまな変化が現れます。

また折に触れて紹介をさせていただきますので、お楽しみに。


ちなみに、雨の日の朝、農園の前の道を横切っていたこの生き物。
まだ畑に入れたことはありませんが、たぶんいいミネラルを持ってます↓↓↓
110612サワガニ
(移動中の「サワガニ」。視線に恐怖を感じたのか、そそくさと逃げて行きました・・・)


参考文献
『有機栽培の基礎と実際』 小祝政明著 2005年 農文協 発行
『ミネラルの働きと作物の健康』 渡辺和彦著 2009年 農文協 発行




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ふうん…(^^)賢い!
葉緑素はあまりにも昔に習っていて空気同然でありました。
葉っぱの色が薄くてはダメということですね。
苦土石灰もいいのですか(@-@) 
最近はずーっと有機石灰ばかりしか入れていませんでした。
とても勉強になりました。
明日、何もない畑に苗を植え付けにいきますが試してみます。

Re: タイトルなし

gerogeroさん、コメントありがとうございます。

そうですね。葉っぱの色は薄いよりは、濃いほうが葉緑素が充実していて、美味しい野菜ができると思います。

ただ、葉っぱの色の濃さについては、野菜の種類によって多少違いがあることと、ミネラルではなく、チッソの過剰で色が濃くなっているケースもあるので、一概には言えないかもしれません。

チッソ過剰で濃い色をしているのは、野菜がメタボリックな状態だと思うので、病気や虫の害を受けやすくなると思います。


あと、苦土肥料には大きく二つの種類があって、「水溶性苦土」と「ク溶生苦土」があります。

「水溶性」はそのままの意味で、水に溶けやすい苦土肥料のこと。そして「ク溶性」は「クエン酸溶解性」という意味で、水では溶けにくく、「酸」がないと溶けださないという意味です。

ご指摘の「苦土石灰」に含まれている苦土は「ク溶性苦土」。
野菜の根っこから出されえる「根酸」という成分で溶かされ、初めて植物に吸収されます。

元肥としてミネラルを入れられる場合は「苦土石灰」で大丈夫ですが、ナスやキュウリなどの追肥として与えるときは「水溶性苦土」でないと、ほとんど効果が期待できません。

「水溶性苦土」はホームセンターではほとんど取り扱っていないため、ウチでは通販で購入しています。

「水溶性苦土」で検索すると、結構出てきますよ。ちょっと送料は高いですが・・・


プロフィール

オオバヤシカズヒロ

Author:オオバヤシカズヒロ
岡山の県北、鏡野町にある大林農園のブログです。

栽培品目は ジャガイモ、ニンジン、サツマイモなどの根菜を中心に、夏はマクワウリ、秋・冬は食用ホオズキなどの変わった作物も栽培しています。

安全で栄養価が高く、そして美味しい野菜作りを、植物生理と土壌科学の視点から追求しています。

また野菜だけではなく、そのほか様々な食品を通じて、人が健康であるためには何が大切なのかを探求しています。

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